電池を入れると、露出計が動き出した。
露出計が不動と思い込んで、電池を入れずに使ってきたLeitz minolta CL。試しに電池を入れてみると、動き出した露出計。
ファインダー内で露出確認できることは撮影が快適になると実感できる。
みなさん、今一度、お持ちのLeica CLに電池を入れてみてください。
露出計動作確認方法
Leica CLの露出計の動作確認方法は以下の通りです。
- 電池を入れる
- バッテリーチェック
- 露出計のスイッチを入れる
- 露出値の確認
電池を入れる
電池は外蓋を外して、フィルム巻取り軸下部に挿入します。外蓋は開閉ロックを解除して下側に引きます。
現在では製造中止になっている水銀電池仕様となっているため、代替電池を使うことになります。入手しやすいLR44、SR44を電池アダプターを使って使用しています。この電池アダプターは値段が少々高いですが、使い回しがきくので購入しておいてもよさそうです。
裏蓋を外す必要があるため、フィルム装填後は電池交換ができなくなります。撮影前にはバッテリーチェックをおすすめします。
バッテリーチェック
バッテリーチェック方法は次のようにします。
フィルム感度をISO 100、シャッタースピードを1/60にセットして、ファインダーを覗いて、バッテリーチェックチェックボタンを押します。このときにメーター針がファインダー右枠の中央にある切り込み位置にあればOKです。シャッタースピードダイヤルの”60″の文字が黄色になっているのはこのためでしょうか。
バッテリーチェックボタンを押すだけではチェックできないことを今回初めて知りました。ダメ元でバッテリーチェックをしたので、メーター針がさっと中央の切りかけ位置まで動いたときは胸が踊りました。
こんな隠れたバッテリーチェック機能をさらりと使える人はCLフリークです
露出計のスイッチを入れる
露出計のスイッチを入れるには次のようにします。
フィルム巻き上げレバーを巻き上げてから、フィルムレバーを少し引くことによりスイッチが入ります。撮影時はレバーが戻らないように、ボディとレバーの間に親指をかけておきます。
露出計が作動する時としない時がありましたが、原因はこのレバー位置でした。
露出値の確認
内蔵露出計が正しい値で動作するか、単体露出計または他のカメラの内蔵露出計での露出を比べます。
スマートフォン向け露出計アプリケーションでも代用できます。CLはスポット測光に近いのでアプリケーションのスポット測光と相性が良く、チェックしやすいです。
内蔵露出計を使う快適さを改めて実感
今まではM型ライカでの露出設定には単体露出計を使っていました。
minolta CLEを使うようになって以来は、内蔵された露出計を使う便利さに気づき始めました。ファインダー内だけで露出設定を操作できる便利さを知ってしまい、内蔵露出計なしのカメラには戻れなくなっています。
また、シャッター速度ダイアルがファインダーを覗いたままシャッター速度を変更できる配置されている意味がよくわかります。これはLeica M5でも採用されています。
Leitz minolta CLの内蔵露出計は中央部スポット測光に近いです。露出を合わせたいところにファインダー中央を向けて測光しながらシャッタースピードを設定し、構図し直す。これでAEロックのような使い方が可能になります。
作例
内蔵露出計を使って適正露出で撮れました。露出が適切だとデジタイズの手間がかかりません。スキャンして、ネガポジ反転して、ヒストグラムの裾野を切り詰める、この3つの手順だけで手間なく適正な画像が得られます。
まとめ
露出計が不動として使っていたLeitz minolta CLですが、電池を入れてみると実際に動作していることがわかりました。不動と思い込んでいたので、メーター針がすっと動き出した瞬間には、小躍りしてしまいました。これはたまたま別件で購入していた電池アダプターの大活躍です。初めは値段が高いので躊躇していたのですが、購入しておいて正解でした。
動き出した露出計は適正な露出値を示してくれます。ファインダー中心を測光したい位置に向けてシャッタースピードを設定して構図しなおす、AEロック的な使い方ができるところも満足しています。ファインダー内だけで、構図と露出設定を同時に行えるので、撮影が快適でテンポよく撮影が進められます。
ただ、Leica CLのバッテリーチェックや露出計スイッチの操作方法は少しは分かりにくいです。
ですので、手元にLeica CLがある場合は、もう一度電池を入れて、露出計の動作確認をしてみることをおすすめします。
関連記事
MINOLTA ミノルタ CLEでモノクロフィルム撮影【作例あります】MINOLTA ミノルタ CLE はライカMマウントを採用したレンジファインダーカメラ。このカメラの特徴を紹介します。モノクロフィルムで撮影した作例もあります。