MINOLTA ミノルタ CLEとは
MINOLTA ミノルタ CLE はライカMマウントを採用したレンジファインダーカメラです。特徴を紹介します。
ミノルタが開発した実用的なレンジファインダーカメラ”CLE”は1981年に登場しました。
ライツ社が設計し、ミノルタが製造したCLの後継機としての位置付けです。
特徴はコンパクトで軽量、Mマウント互換と絞り優先AE機能を備えた実用的なレンジファインダーカメラで、携帯性に優れ、使い勝手が良いことです。
ライカCLというデジタルカメラが存在しますが、CLまたはCLEのデジタル版モデルではなく別物です。
CLEの発売と同時期にMロッコール28mm F2.8、40mm F2、90mm F4の3本が発売されていました。
CLEは、CLからの後継機として進化した点は有効基線長が28.7mmと長くなりました。また、ライカと同様に平行カムが採用され、Mマウントレンズがより安心して使えるようになりました。
また、絞り優先AEをTTLダイレクト測光で実現し、本家ライカよりも先にMマウントレンジファインダーカメラをAE化しました。本家ライカではAE搭載モデルの登場はライカM7まで待つことになりました。
難点としてはマニュアル露出に切り替えると内蔵露出計が使えなくなる点があります。
裏蓋は蝶番式となりフィルム交換が容易に行えるようになりました。
ファインダーには50mmフレームはなくなり、28mm、40mm、90mmのフレームが内蔵され、パララックスも自動補正されます。
以上が、MINOLTA ミノルタ CLEの特徴です。
絞り優先AEは撮影には強い味方
AEがあると撮影は格段に楽になります。
このCLEのAEは概ね適正な露出値に設定されます。
いろいろな光の条件で撮影してみましたが、フィルム1本の全カットのフィルム濃度が一様となる良い結果が得られました。
個人的にはAEの露出より半段ぐらいアンダーが好みではあります。ただ、モノクロネガフィルム撮影では大きな問題ではありません。
自分好みの露出をコントロールできるAEロックがないことが残念です。
レンジファインダーカメラと絞り優先AEはベストな組み合わせです。
スナップ撮影に最適なレンジファインダーカメラでは撮影意図としてまず絞り値があります。この値を決めればあとはカメラ任せにできることは負担が軽くなります。
広角系レンズでパンフォーカス設定にしておけば、速写性に優れたカメラとなります。
フィルムの交換が簡単な裏蓋蝶番開閉方式
CLEでのフィルムの交換は一眼レフカメラで定番の裏蓋蝶番開閉式です。やはり蝶番式の方が簡単、安全にフィルムを装填ができます。
本家M型カメラでは底蓋を外してバックドアを上げてフィルムを装填する方式。M型デジタルカメラでもこの底蓋式が引き継がれている、ライカでは伝統的に続くお作法(M11から全部底蓋式はなくなりはしました)。
本家伝統の裏蓋方式が頭の片隅にでもあれば、この裏蓋蝶番方式がありきたりでつまらなく感じてしまいます。
MINOLTA CLEにはSR44電池が最適
MINOLTA CLEには電池が必要であり、使える電池はSR44とLR44の2種類があります。しかし、どちらの電池を使うべきなのか、迷われる方もいらっしゃるかもしれません。
答えは、MINOLTA CLEにはSR44を使うべきです。なぜなら、SR44は液漏れに強く、出力も安定しているからです。特に、液漏れしないことは非常に重要です。古いカメラの故障の原因の一つとして、液漏れによる腐食が挙げられます。数百円の価格差で、大切なカメラを故障から守ることができます。修理が難しい古いカメラである場合は、なおさらにことです。
また、出力に関してもLR44と比べてSR44を選ぶべきです。LR44を使用していると電圧が下がり、露出計の値が正確でなくなる可能性があります。その点で、出力が最後まで安定しているSR44が最適です。SR44の価格はLR44の約倍ほど高いかもしれませんが、電池の持ちも倍近くあります。
MINOLTA CLEを使用する際には、SR44電池を選びましょう。
大切なカメラを長く使い続けるためにも、正しい電池の選択が重要です。
作例
撮影にはSummaron 35mmを使いました。
ただし、CLEと35mmの組み合わせは正しくはありません。
CLEには35mmのブライトフレームはありません。35mmを装着しても40mmフレームも出現しません。
CLEでこのレンズを使う正しい方法は、35mmの外付けファインダーを付ける、または、50mmのM-Lマウントアダプターを付けて40mmフレームを出現させる、です。
今回は外付けファインダーも、M-Lマウントアダプターも忘れてしまい、このままの撮影となりました。
まとめ
MINOLTA ミノルタ CLEを紹介しました。
この記事を読んでMINOLTA ミノルタ CLEに興味を持っていただければ幸いです。
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