ヘリア HELIAR 40mm F2.8 Aspherical (L39)を批評します【作例あります】

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MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39)

コシナ ヘリア COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39)のブラックペイントモデルをカメラに装着して、イルフォードモノクロフィルムDELTA 100 PROFESSIONALを装填して撮影してみました。

高いコントラストと解像力により、高品位な画像が得られる、スナップ撮影に最適なレンズでした。

批評

良い点

  • 高いコントラストと解像力により、鋭い切れ味の高品位な画像が得られる
  • スナップ撮影に最適な準広角レンズ
  • 凝縮感のある真鍮の外装、懐古趣味的、全長は20.2mmとコンパクトなデザイン
  • 適度なトルクで滑らかな操作感覚のフォーカシング
  • 歪曲の補正が効果的に行われている
  • 距離計連動の最短撮影距離は0.7m
  • L39スクリューマウント用の他に、Mマウント用もラインナップ
  • L-Mアダプターを取り換えることにより、35mm、50mmファインダーを表示させられる
  • ブラックペイントタイプには、ペイントを施したフードが付属

気になった点

  • 絞りリングを回そうとすると、ヘリコイドも一緒に回ってしまう
  • 黒色の34mmのフィルターが入手しにくい
  • レンズ本体の外径がL-Mアダプターより小さく、L-Mアダプターの銀色が見えてしまい、ブラックペイントのレンズとボディとの色の一体感が得られない
  • 40㎜フレーム対応しているM型ライカ、外付けファインダーは新品販売が終了している

批評

MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39) / ILFORD DELTA 100 PROFESSIONAL

デザインはコンパクトで、真鍮の外装は凝縮感があり、懐古趣味的な雰囲気を醸し出しています。付属のフードをつけてもコンパクト感は失われず、端正な雰囲気の漂います。
今回使ったブラックペイントタイプは艶のある上質な品質です。黒色のM型ボディによく似あっています。シルバーはバルナック型に合いそうです。
ヘリコイドは適度なトルクと滑らかな操作感覚があります。絞りリングも程よいクリック感があります。

歪曲は感じられず、水平を強調した絵でも安心して使えます。
また、最短撮影距離は0.7mと近寄った撮影ができます。ただし慎重なピント合わせが求められます。

Mマウントだけでなく、ラインナップにL39スクリューマウント用もラインナップされていることはとてもありがたいことです。Mマウント用40mmレンズは一般的なライカでは50mmフレームが表示されますが、50mm用よりも、35mm用フレームの方が40mm画角に近いです。そこで35mm用スクリューマウントを装着して35mmフレームを表示させることができます。
Leitz CL、minolta CLEでは50mm用スクリューマウントを装着して40mmフレームを表示させます。

非常に満足度の高いレンズですが、気になった点もいくつかあります。

MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39)

まず、絞りリングを回すとヘリコイドも一緒に回ってしまうため、絞り値を合わせる際はフォーカスレバーで動きを抑える必要があります。また、ヘリコイドの位置によっては絞り位置が下側に回り、真上から絞り値が確認できないこともあります。

また、フィルター径が34mmという少ないサイズであり、販売製品も限られています。執筆時点での調査では、1社のみの販売であり、しかもシルバーカラーのみでした。ブラックペイントタイプでは色の統一感が損なわれてしまいます
さらに、レンズマウント部のサイズが、カメラ本体のマウントより小さいため、本体のマウントのシルバーカラー部分が見えてしまいます。
黒色ボディとブラックペイントで完全な黒スタイルを作りたい場合でも、フィルター部とマウント部のシルバーカラーが入ってしまいます。アクセント色として納得しています。

40mm用の外付けファインダーが生産終了しているのは残念です。50mmフレームよりも少し広めにフレーミングする手もありますが、理想的な構図にはなりません。40mm用の外付けファインダーの復活再販を期待しています。

作例

MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39) / ILFORD DELTA 100 PROFESSIONAL
MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39) / ILFORD DELTA 100 PROFESSIONAL
MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39) / ILFORD DELTA 100 PROFESSIONAL
MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39) / ILFORD DELTA 100 PROFESSIONAL
MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39) / ILFORD DELTA 100 PROFESSIONAL
MINOLTA CLE / COSINA Voigtländer HELIAR 40mm F2.8 Aspherical L (L39) / ILFORD DELTA 100 PROFESSIONAL

まとめ

カメラボディにminolta CLEを選んで、イルフォードモノクロフィルム DELTA 100 PROFESSIONALで撮影してみました。高いコントラストとシャープな高品質な描写の画像が得られました。特に引き締まった黒が際立っています。また、立体感も十分に表現されています。
40mmという画角は狭すぎず、広すぎずで、スナップ撮影には絶妙に感じられました。

使用したカメラボディがCLEなので、50mm用のL/Mマウントアダプターを装着して40mmブライトフレームを表示させました。35mmブライトフレームのあるM型ライカでは、35mm用のL/Mマウントアダプターを装着します。この使い分けはL39マウントタイプの利点と言えます。

MマウントとL39マウントの2種類のマウント、シルバーとブラックの2色のカラー展開で、自分のライカに最適なモデルを選ぶことができるラインナップとなっています。

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