モノクロフィルムは暗室無しで自分でフィルム現像できます。自分で現像するメリットは、
- 自分自身のこだわりのフィルム現像ができます。
- フィルム現像コストが安くなります。
まずは、モノクロフィルム現像に必要な器材を揃えましょう。ネット通販で購入して揃えることができます。
フィルム現像用器材セットを利用する場合
eToneからフィルム現像に必要な機材のセットが販売されています。
リールは35mmと120(ブローニ判)フィルムに対応しています。
- セット内容は
- タイマークロックx1
- ケミカルボトルx3
- チェンジバッグx1
- ゴム手袋x3
- フィルムキャニスターオープナーx1
- 120、135フィルムの2つのフィルム対応スパイラルコイルを備えた現像タンクx1
- 1000mlプラスチック測定カップx2
- 50mlプラスチック測定シリンダーx1
- 25mlプラスチック測定シリンダーx1
- 温度計x1
- 10x拡大鏡x1
となっています。
このセットに別途、フィルムクリップを用意すると良いでしょう。
単品で器材を用意する場合
上記セットにはゴム手袋、フィルムオープナー、50ml、25ml測定シリンダー、拡大鏡など必要ではない器材も含まれています。
各機材を単品で揃えることもできます。ただし、ひとつひとつ揃えると上記のセット価格より大きく上回ります。
これらの製品はフィルム現像器材の老舗メーカーであり、品質がとても良く、長く使うことができます。買い替える頻度も少ないので初めにいい器材に投資するのも良いでしょう。
現像タンクの購入時は2本用をおすすめします。複数のフィルムを現像する際の作業効率に違いがでます。フィルム1本の現像の場合も、タンクが深いと現像液、定着液が十分に攪拌されます。
また、液の攪拌は付属の攪拌棒を回すだけでなく、タンク自体を上下反転するほうがムラなく現像できます。
用意するびんは原液の現像液を保存用するための1本で事が足ります。希釈した現像液、定着液はフィルム現像が終わったら廃棄となります。
光からの劣化を防ぎ、蓋も二重になっています。ペットボトルなどで代用しないようにしましょう。
ポリビーカーも1L用をひとつ用意すれば事が足ります。
薬品を溶かして現像原液を作る時と、フィルム現像時に必要な現像液、定着液を測る時に使いまわします。使いまわす場合は違う液が混ざらないようにその都度洗い流すようにします。
現像時に現像液、定着液を必要な量に小分けするために、500mLぐらいのカップを別途用意するとよいでしょう。小分け用は100円均一ショップで手に入るキッチン用品で構いません。
温度計は現像用品専用のものを用意してください。理由は測定の精度が高いからです。
100円均一ショップでも温度計を入手できますが精度が低い製品があります。現像時は液の温度を標準で20度に正確に保つ必要があります。液の温度が狂っているとフィルム現像の濃度に大きく影響を及ぼします。
ステンレスで全体を覆っており、ガラス製温度計から破損を防いで安全に使うことができます。フックが付いておりビーカーの縁に掛けることができます。また、指定の目盛りに合わせられるスライド式目盛り表示も付いています。
フィルムをリールに巻き取り、現像タンクに入れるときに、フィルムが感光しないように遮光されたバッグを使います。このバッグを使うことにより、暗室が不要となります。
Tシャツに似た作りになっています。裾の部分からフィルム、リール、現像タンク、はさみを入れて、二重のファスナーで閉じます。袖の部分から手を入れて、リール巻き取りとタンク内への収納を手探りで作業します。袖口にはゴムで絞っており光が入らないようなっています。
フィルムをリールに正しく巻き取らないと現像ム ラの原因になります。不要なフィルムでリールに巻き取る練習をすると良いでしょう。
まとめ
自宅で暗室無しでモノクロフィルム現像に必要な最小限の器材を紹介しました。
初期投資がかかりますが、長く使える器材です。こたわりのモノクロ写真作品作りのために揃えてみてはいかがでしょうか。
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