L39マウントのカメラ、Canon 7を手に入れた。
このカメラを手にするきっかけは、あるカメラ店でBESSA Rを見かけたこと。L39マウントカメラとオールドレンズを使ってモノクロフィルム撮影をしてみたいという欲求と物欲が芽生えた。
最近ではM型ライカの価格が高騰しており、それに引っ張られてBESSAも値上がりしているが、L39マウントのRはまだ手ごろな価格で手に入ることができる。
しかしながら、BESSA Rを探している最中に偶然出会ったのが今回入手したCANON 7。このカメラは35mmのフレーム枠も持ち、パララックス補正があり、露出計も内蔵されている。これはBESSA Rと同等の性能でありながら、その販売価格はわずか1/5程度で済む。
こうして、CANON 7を選んだ。L39マウントのカメラを選ぶなら、正統派のバルナック型が一般的だが、バルナック型の底からフィルムを装填する方法は自分には少し難しいと感じていた。また、50mmのフレーム枠しかないこともある。
L39マウントの50mmのレンズが揃ったら、その時にバルナック型カメラも検討しよう。
その点、CANON 7は裏蓋を開けるタイプでフィルムの装填がしやすく、使い勝手が良いと感じている。また、バルナック型ほどのクラシカルさがなく、M型ライカほどの高級感もなく、ちょうど良い実用的なカジュアル感がある。
結局、CANON 7を選び、L39マウントのカメラはこれで十分だと感じている。
このCANON 7で、オールドレンズとモノクロフィルムの世界を楽しむことにする。
CANON 7を選んだ理由のひとつである、露出計が内蔵されているとはやはりメリットがある。それは単体露出計を持ち出さずに済み、手荷物が一つ減ること。軽量で小さな単体露出計だが、撮影時は首にぶら下げたり、ポケットから出し入れする煩わしさがなくなる。
またこの露出計は電池不要なので、電池切れの心配もない。電池フリーなことはBESSA Rより利便性があがると感じている。
しかし、この露出計には難点もある。例えば、露出値を読み取るためにカメラの上側から見る必要があること。この操作は単体露出計と同じ方法で撮影操作性がやや欠ける。ファインダーから直接確認できるタイプの露出計の便利さを改めて感じる。
また、露出値の数字が小さくて読みにくいという点もある。今のところ内蔵露出計の精度を確認するために使用しているが、数値の読みやすい単体露出計を使用したいと思うことがある。
地味だけど、ありがたいのはこの赤い点。フィルムを巻き上げたり巻き取る際に、この赤い点が回転する。特にフィルムを巻き上げる際に、赤い点が停止すると、フィルムがスプールから外れていることが分かり、フィルムをパトローネに巻き込まずに済みます。
canon 7と共に手に入れたL39マウントの50mmのオールドレンズ。
キヤノンカメラミュージアム https://global.canon/ja/c-museum/product/s18.html によると、これは「Serenar 50mm F1.8 I」というレンズのようです。
このページからの引用によれば、”近代光学史にその名を残す名作レンズ”と言われています。
発売年月は1951年（昭和26年）11月であり、今で言えば2023年の時点で72歳の年齢となります。昭和26年当時、大卒の国家公務員の初任給は約6000円だったそうで、給与の約4ヶ月分に相当する高価なものだったことがわかります。
外観の金属の質感が凝縮されており、その重みはずっしりとし、カメラに取り付けてみると、重心が前に寄ってきてさらに重さを感じます。
多少のくもりや小さなキズ、拭きキズがある個体ではあるけど、撮影には影響がありませんでした
時代的にも、このレンズはモノクロフィルムとの相性が非常に良いものでした。
作例
