オリエンタルのモノクロフィルム”ニューシーガル100″をオールドレンズ”LEITZ SUMMICRON-C 1:2/40mm”で撮ってみました。この記事を通して、
- やさしいコントラストで、黒から白までの豊かなグラデーションを持った
- 微粒子の粒状性
- オールドレンズとの相性の良さ
以上の特徴を持ったフィルムと感じ撮ってもらえればと思います。
撮影の使用したカメラとフィルムの”前撮り”です。iPhone13内蔵カメラの”ポートレート”モードで撮影しています。このモードを使えば物撮りのような背景を大きくぼかした撮影ができます。
本編の作例よりもこの”前撮り”の方がうまく撮れた感じです。
使用したフィルム
柔軟な使い方で高品位な質感再現のニューシーガル100
ORIENTALモノクロ製品ラインナップ (cybergraphics.co.jp)
多様な使い方に応える高品位な質感を再現
現像液と現像時間
現像液はイルフォード ID-11を原液で使用。小型丸タンクを使用して液の温度を20度、現像時間はデータシートどおり9分としました。
現像時間のデータは以下の通りです。”フィルム包装箱内側”より引用しました。
現像液 | 希釈 | 感度設定 100/21 |
---|---|---|
ILFORD ID-11 | 原液 | 9分 |
1+1 | 11分30秒 | |
Kodak D-76 | 原液 | 9分 |
1+1 | 11分30秒 |
ちなみに、D-76を含むコダックケミカル(カラーペーパー処理用、カラーフィルム処理用、白黒ペーパー処理用、白黒フィルム処理用)の日本国内の生産および販売は2022年11月末をもってすべて終了となっています。販売中止ではなく終了は残念です。ただ、自分自身では、印画紙へのプリントもカラーフィルム処理も行っていないので影響は限定的です。
代替品として今後は、互換性のあるILFORD ID-11を利用していきます。
使用したカメラとレンズ
撮影にカメラボディはLEITZ minolta CL、レンズは40mmのオールドレンズLEITZ WETZLAR SUMMICRON-C 1:2/40の組み合わせです。
ボディは”LEITZ minolta”表記なので国内向けに販売されたもの。中古市場ではこの国内販売向けは値段が低いようです。ただし、中古市場では玉数が減ってきているのでネーミングより個体の程度にこだわったほうがよさそうです。
今回は使用しているボディの露出計は動作していないですが、大きな問題ではないです。露出計が動いていても絞り優先AEでもないので、単体露出計を使って露出設定するのとほぼ変わらないから。それはM4までと同じ手順。露出計が完動なら少しM6に少し近づけたかなという感じです。
レンズは””最高”の意味を含まれているいわれる”SUMMICRON”。ただし少し気になるのが後ろに”-C”がついていること。CL用レンズだから”-C”をつけて、一般的な”SUMMICRON”とは違うよ、という意味なのでしょうか。CLの暗い誕生秘話を考えると少し卑下してしまいます。
作例
まとめ
オリエンタル ニューシーガル100はコントラストが抑えられた、真黒から真白までグラデーションが豊かなフィルムでした。このことはLightroomで表示させたヒストグラムの山が、裾の幅が広いことからも確認できました。
最大のメリットは手に入れやすい価格にあります。イルフォードのフィルムの約1/2、コダックのフィルムの約1/3の価格です。この価格で高品位な絵が得られます。
オリエンタル ニューシーガル100は常用に最適なフィルムです。
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