Leica LUXアプリケーションの「Apertureモード」は、Leicaレンズを使っているかのような撮影体験をiPhoneで可能になります。
Leicaレンズの光学特性をiPhoneで再現
Apertureモードでは、Leica LUXアプリケーションがiPhoneの深度データを活用し、Leica特有の焦点距離や被写界深度、ビネット効果(写真の周辺が少し暗くなる効果)、さらにはハイライトの柔らかな描写など、いわゆる「Leicaらしさ」を再現して撮影できます。
Leica LUXアプリケーションに対応するすべてのiPhoneで、以下のレンズがシミュレーションできます。
- Leica Summilux-M 28mm f1.4 ASPH.
- Leica Summilux-M 35mm f1.4 ASPH.
- Leica Noctilux-M 50mm f0.95 ASPH.
さらに、2.5倍や3倍の望遠レンズを備えたiPhone(12 Pro Max以降)では、75mmや90mmといった中望遠レンズも再現可能です。また、iPhone 15 Pro Maxや16 Pro Maxなら、120mmや135mmといったさらに望遠のレンズエフェクトも楽しめます。
表現したい写真に合わせた画角で撮影できることは、写真好きにはたまらない魅力です。
絞り値を自由にコントロール
Apertureモードでは、画面下にあるスライダーを使って絞り値(F値)を調整可能です。思い描くぼけ具合や被写界深度の変化を自在に表現できます。ただし、実際のレンズのように露出が変わるわけではないため、この点には注意が必要です。
Apertureモードの呼び名ですが、Leica LUXオフィシャルサイト(https://leica-camera.com/ja-JP/photography/leica-apps/leica-lux)では、「ポートレートモード」と表記されています。IPhone標準の写真アプリケーションでも「ポートレート」と表示されています。
知っておきたい制限と今後のアップデートへの期待
Apertureモードにはいくつか制限があります。例えば、RAWやProRAWでの撮影ができなかったり、ISOやシャッタースピード、マニュアルフォーカスが利用できない点です。これはAppleのカメラシステムの制約によるもので、深度データを活用したぼけシミュレーションとRAW撮影、マニュアル操作を同時に行うことができないためです。また、iPhoneが48MPセンサーを搭載していても、Apertureモードでは12MPに制限されてしまいます。
今後のアップデートにより、露出補正やホワイトバランスのマニュアル調整機能が追加されることに期待したいところです。これにより、さらに細かな撮影設定が可能になりそうです。
まとめ
Leica LUXアプリケーションは、iPhoneを使ってLeica特有の美しい光学特性を手軽に再現できる、新しい撮影体験が可能になります。焦点距離や被写界深度、ビネット効果、柔らかなハイライトなど、Leicaらしい表現をスマートフォンで手軽に楽しめる点は、写真好きにとって非常に魅力的です。また、Apertureモードでの絞り値コントロールにより、ぼけ具合や被写界深度を自在に調整でき、撮影の幅が広がります。
一方で、RAW撮影やマニュアル操作の制限もあります。今後のアップデートによって露出補正やホワイトバランスの調整機能が追加されると、より本格的な撮影が可能になりそうです。
LeicaファンのiPhoneユーザーにとって、Leicaレンズらしさを手軽に体験できるこのアプリは、撮影をさらに楽しくしてくれるアプリケーションになりそうです。
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