フィルムのデジタイズには”フィルムデジタイズアダプター ES-2″を使っています。ただし、付属のストリップフィルムホルダーは使っていません。その理由は次の3点です。
- 1カット目の左側と6カット目の右側の押さえが弱い
- ホルダーのコマとフィルムのコマ送りにずれがある
- ノートリミングでデジタイズできない
以上の問題を解決するためにストリップフィルムホルダーの替わりにガラスネガキャリアを利用しています。
ES-2のストリップフィルムホルダーを使わない訳
1カット目の左側と6カット目の右側の押さえが弱い
35mmフィルムは6カットずつ切って保存します。1カット目の左側と、6カット目の右側には1mm程度の余白しかなく、また、フィルムの端の部分はカールが起きやすいため、ホルダーの押さえが弱く、平面性を確保することができません。端の部分がカットされても、ホルダーの枠にしっかり押さえられるようのに寄せてホルダーにセットするようにしています。
ガラスネガキャリアを使用するれば、フィルム全体を2枚のガラスで挟むのため、平面性が確保されます。
ホルダーのコマとフィルムのコマ送りにずれがある
整備されていないカメラでは、フィルムのコマ送りにばらつきが生じる可能性があります。その結果、フィルムの6コマ分の長さとストリップフィルムホルダーの6コマ分の長さが一致せず、コマ枠からフィルムのカットがずれてしまうことがあります。これにより、途中でフィルムを再セットする必要があり、手間がかかります。
ガラスネガキャリアを使用するれば、コマ送りの間隔が不揃いがあっても、フィルムの長さに影響を受けずにデジタイズすることができます。
ノートリミングでデジタイズできない
ストリップフィルムホルダーの1カットの開口部は36mm×24mmですので、フィルムの未露光部分までデジタイズして黒枠を付けることはできません。これは一般的にはノートリミングとよばれるものです。この黒枠は写真が引き締まって見えるので好んで入れるようにしています。しかし、これは致命的な問題ではなく、個人の好みのによるもので致命的な問題ではないです。
ガラスネガキャリアを使用するれば、そもそも枠がないため、カットの未露光部分までデジタイズすることができます。
まとめ
以上の3つの理由でES-2では付属のストリップフィルムホルダーを使わずに、ガラスネガキャリアを替わりに使用しています。特に、「1カット目の左側と6カット目の右側の押さえが弱い」ことが使わない最大の理由です。
ただし、ガラスネガキャリアをES-2で使用する場合にはコツが必要になります。ガラスネガキャリアの厚みがをストリップフィルムホルダーより薄く、アダプター本体にしっかりと挟むことができずに隙間ができ、がたつきます。カメラを水平に設置するとガラスネガキャリアがその隙間で前側に傾斜してしまいます。そのためデジタイズ時はカメラを垂直に設置し、ガラスネガキャリアをアダプター本体に水平に置くようにしています。
フィルムのデジタイズは、フィルム時代からあったデュープ手法で目新しいことでもなくシンプルな作業です。しかし、これを自宅で行うには設置場所や、部屋の明るさの昼夜の違いなどがあり、工夫が必要になります。
いろいろと試行錯誤を重ねてみて、良い方法が見つかったら、またここで紹介します。
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